発作時のめまいは回転性で激しく、吐き気や嘔吐を伴います。同時に難聴や耳鳴りが起こる場合もあります。めまいは数時間から1日、またはそれ以上持続したのち、治まります。難聴はめまいがおこると悪化し、めまいが治まると正常に戻るか軽快します。ただし、メニエール病が進行すると次第に悪化し、徐々に聴力の改善が見られなくなり、重度の難聴になることもあります。これらの症状は繰り返し起こり、その頻度は週1回から年数回と様々です。本疾患は内耳(ないじ)を満たしている液体である「内リンパ」が増え過ぎることで内耳がむくみ(内リンパ水腫)、めまいが起こると考えられております。よってむくみ軽減を目的に、浸透圧利尿薬であるイソソルビド製剤を投与することがあります。即効性は期待できないため、数週間にわたる投与が必要です。これらの薬剤でめまい発作の制御が困難な場合や、低音域の聴力低下が著しい場合にはステロイド薬の投与を行う場合もあります。